建設コンサルタント
沿岸域に整備される施設(港湾、漁港、海岸保全施設等)の計画、設計、維持管理計画の作成等を行なう部門です。
開発事業に係る環境アセスメント対応(港湾施設、海洋再生エネルギー施設等)
環境アセスメント
環境影響評価(環境アセスメント)については、平成25年4月からは計画段階配慮手続き、報告書手続きが義務化される等、大きく変革しています。
また、温室効果ガスの排出抑制や原子力依存からの脱却の鍵を握ると考えられている「風力発電」については、平成24年10月より大規模な風力発電所が法アセスの対象となることに加え、洋上風力など海域部への展開が期待されており、より一層環境に配慮して事業を進めることが求められています。
当社では、長年培ってきた海域環境を中心とした調査、予測、評価の技術を踏まえ、計画段階から環境に配慮した事業の展開を一貫してお手伝いします。
港湾・漁港・海岸等施設の整備
港湾、漁港、海岸、水産施設の計画、設計
港湾、漁港、海岸施設等の社会資本整備は、安全性を確保した上で、コスト縮減、環境配慮などに主眼を置いた質的整備へと変化しています。また、施設の老朽化に伴い更新の時期を迎えています。
さらに、東日本大震災を経験し、港湾、漁港、海岸施設の重要性があらためて再認識され、大規模地震・津波対策を含めて、安全・安心な社会資本整備が求められています。
このような背景を踏まえ、当社がこれまで培ってきた現地状況を把握するため計測技術(測量・地質、波浪・流況観測、施設点検、環境調査全般等)と計画・設計技術の蓄積を総合的に活用し、さらに新しい技術開発を行いながら、これらの課題に取り組んでいます。
整備工事中の様子
整備後
港湾・漁港・海岸等施設の維持・管理
(維持管理計画策定、航路埋没・海岸侵食等の対策検討 等)
施設・構造物保全対策
■護岸診断調査
海岸保全施設の構造物(護岸、臨港道路等)の沈下量などの状態や劣化・損傷状況を測量、調査(目視調査、潜水調査、レーダー探査、空洞調査、コンクリート試験など)をして、海岸保全施設の健全度評価を行います。
■施設保全点検調査
現地踏査や定期点検調査を行い、調査結果と施設の整備履歴を総合的に検討し、施設の現時点における健全度の判定を行うとともに、今後の劣化予測を行い、残存耐用年数等を明らかにします。
■航路・泊地埋没対策
港湾・漁港では船舶の航行条件として、航路・泊地の水深は常に所定の深さを満足する必要があります。航路・泊地に土砂が堆積し浅所が現れることは、航行船舶に対する安全面や浚渫等の維持・管理費の面から、港の管理者にとっても大きな問題となります。
当社ではこれまで培ってきた計測技術(測量・地質、波浪・流況観測、環境調査等)を活用して埋没状況・問題点を把握し、現地海域に即したシミュレーションを実施することにより、最適な対策手法を立案・検証をしています。
総合流域土砂管理
河川砂利の採取、ダムの建設、港湾施設等の整備により、海岸浸食や河床低下、ダム堆砂等の土砂に関する問題が顕在化しており、流砂系での適切な土砂管理が求められています。
当社ではダム堆砂状況や河川、河口・海岸の地形変化等の地形計測や環境調査により、流砂系の現状と問題を把握し、対策を検討・提案します。
地域防災計画(津波ハザードマップ作成、避難計画作成 等)
当社では最新の知見を取り入れるとともに、一番重要である地域の特徴を詳細に解析し、生きた情報をふんだんに盛り込んだハザードマップの作成に取り組んでいます。
津波ハザードマップのご紹介は
こちら
です。
再生可能エネルギー開発計画(サイト選定検討 等)
当社では、再生可能エネルギー開発に関る調査・コンサルタント業務の一環として、洋上風力発電所施設の設置に伴う戦略的アセスメント(SEA)に関する諸手続きや海底の地形・地盤状況を把握する調査(深浅測量、音波探査等)、漁業協調策の検討等を行っております。
再生可能エネルギー開発事業・発電事業については こちら 。
こんなお悩みありませんか?
港湾、漁港等の静穏度が改善されない。
当社が解決します
対象施設周辺の波浪場を詳細な静穏度シミュレーションにより把握し、的確な施設配置を提案いたします。
港内の土砂堆積要因が分からない。
施設周辺の物理環境(波浪、流況、漂砂等)を詳細に調査し、港内の土砂流動機構を流況予測、地形変化予測等によって把握し、最適な対策を提案いたします。
地域住民に対する適切な防災意識啓発手法が分からない。
ハザードマップの作成だけではなく、住民の自助を啓発するために地域周辺の踏査を含めた住民説明会や防災訓練を実施するなど、防災意識啓発の具体的手法を提案、実行いたします。
浚渫施工に際して濁りの影響を知りたい。
施工位置周辺での潮流等の状況を把握した上で、対象となる工法(密閉グラブ、汚濁防止枠の設置等)の濁りの拡散予測により影響評価を行います。
集中豪雨や大型台風等に伴う出水で流木が大量に漂流した場合の効率的な回収方法を知りたい。
衛星通信対応ブイによる検証によって高精度化された数値モデルの計算結果と予測システムを提供します。
事例紹介
当社は、年間多数の業務を行っています。以下にプロジェクトのごく一部を紹介します。
PROJECT STORY
茅ヶ崎市津波ハザードマップ改訂版作成業務
改訂した津波ハザードマップは、県が検討した14ケースの中から茅ヶ崎市内各地で浸水深が最も深くなる3ケースについての最大値分布を求めて浸水深として表示するとともに、標高の低い場所の危険性を表現した。また、市民が津波発生時に適正な避難行動ができるように、避難行動時の対応に関する行動計画を検討し、市民を啓発するための資料(津波ハンドブック)の作成を行なった。
課題
- 最大級の津波予測の理解促進
- 各家庭周辺における災害リスクの自覚啓発
- 自助による避難行動の重要性を啓発
ソリューション
- 津波の合成による最大浸水エリアの提示
- 説明会の開催
- 津波ハンドブックの作成
成功のポイント
- 現地踏査による危険個所のリサーチ
- 津波ハンドブックによる自助啓発
- 説明会開催による理解促進