生物生態研究所通信
友達と話をしていて、思わず「それに関してはね、こんなことがあるんだ」と言いたくなったことはありませんか。この生物生態研究所通信では、海の環境と生物に関わる「こんなこと」を紹介します。以前「海洋と生物」誌にプランクトンに関する専門的な総説を連載したとき、科学からの息抜きのために「海のことば」と題した雑学コラムを設けました。その趣旨を引き継ぐものです。
私が学生のころ、国内では「日本人の教養は大学受験時が最高、入学後は衰える一方」といわれ、米国からは「日本の初等中等教育は機能しているが、大学教育には学ぶべきことは何もない」といわれていました。社会人である私たちは、お互いに「こんなこと」を分け与えながら教養を高めたいものです。この通信がそれに役立つならば幸いです。
谷口 旭
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通信No.17 海の言葉⑯
【市民の海に対する健全な認識】2016年10月21日(金)午後、横浜赤レンガ倉庫1号館で「第17回東京湾シンポジウム~沿岸域の生態系サービスの定量化~」が開催された。...
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通信No.16 海の言葉⑮
【流向と風向】海の本などを読むと、海流の向きが風向きとは反対の方法で示されていることに気づく。海流の向きは...
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通信No.15 海の言葉⑭
【栄養塩:環境調査における栄養塩測定の目的】栄養塩濃度をモル濃度で示すことは、海洋の生物過程を理解し...
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通信No.14 海の言葉⑬
【栄養塩:レッドフィールド比と生物ポンプ】前回みたように、海洋の生物過程にはレッドフィールド比が成立しており…
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通信No.13 海の言葉⑫
【栄養塩:レッドフィールド比(Redfield ratio)】前回述べたように、植物プランクトンはNとPを16:1の比で摂取する。…
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通信No.12 海の言葉⑪
【栄養塩:濃度の単位と換算法】栄養塩は、水圏植物の生存に必須な溶存物質群であり、水圏生態系における光合成すなわち基礎生産を支配する重要な環境要因である。…
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通信No.11 海の言葉⑩
【大航海時代へ】古典ギリシア世界は、印欧語圏や中国文化圏内で、「塩」から「海」を連想した例外的な国であった(海の言葉⑨)…
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通信No.10 海の言葉⑨
【Salt】本シリーズのNo. 8では、古代中国で海とは関係なく作られた「鹽」という字が、日本では海との関係が深い「しお」と読まれるようになったと...